ワシの名前はフーカ・レヴィントン。12歳。一応は女の子に分類される生き物らしい。
そういうことは、あんまり気にした事は無い。気になるのは今日の仕事が無事に終えられるかどうかじゃ。
今のワシは運送業をやっとる。もちろん、社長やってるわけじゃなくて、住み込みの従業員じゃ。
ここ、ミッドチルダじゃ未成年っちゅう概念がない。そりゃ、ワシだって孤児院に帰ろうと思えば帰れないこともない。
じゃけど、院は流行の人手不足に予算不足じゃ。自分で食い扶持稼げるワシが世話になっても悪かろう。
さて、メール便を届ける先に付いた、自転車を置いて、鍵を掛ける。
最近は物騒じゃけん、ちょっと離れるにも鍵がいる。
「こんにちは、メール便です」
「ご苦労さん、そこへおいといて」
「受け取りのサインをお願いします」
「ああ、いいよ」
サインをもらって再び自転車の所へ戻ると、もう自転車を盗もうとする輩がいた。
まったく、油断も隙もあったもんじゃない。
「おい、こんなあなにしとるんじゃ」
「何してるって……」
「それはワシの自転車じゃ。会社の備品じゃ、ふざけたことしとると、警邏隊に言うぞ」
「なんだと」
「ちょっと触っただけだろ。なにそこまでいきってるんだよ」
「鍵を壊そうとするんがちょっと触ることか。いいからそこをどけ。
ワシは仕事があるんじゃ」
「うるせえガキだな。あんまりいきってると怪我するぞ」
「盗人が強盗にジョブチェンジするんか」
「やかましい！」
二人組の自転車泥棒が殴りかかってくる。
これはさすがに殴り返しても正当防衛じゃろ。
「畜生、覚えてやがれ」
「むしろ忘れろ、社長からケンカはするなといわれとるんじゃ」
はあ……なんとか自転車は守れた。
配達物は纏めて鞄にいれて持ち歩いてるから取られてない。
問題なさそうじゃ。
「さて、次へ行くかの」
配達はまだ途中じゃ。
さて、配達が終われば仕事も終わり、社長さんの所へ帰らにゃならん。
「社長さん、ただいま帰りました」
「おう、ご苦労さん」
「ありがとうございます。こちらが受け取りです」
「おお、事務に回しとけ」
「はい」
それから、2，3日は平穏に過ぎた
じゃが、あの自転車泥棒はやたらしつこかった。
「おい、ちょっと面かせや」
「ケンカは嫌いじゃないが社長さんに止められとる。
正当防衛なら相手してやるけどな」
「なにスカしてるんだよ。いいから来い」
「なにふざけとるんじゃ、警邏隊呼ぶぞ」
「これ見てもそう言えるか？」
気が付いたら、回りを不良どもに囲まれとる。
それも、不良どもは木刀や鉄パイプで武装までしとる。
どうやら、本気でワシをぼこるつもりのようじゃ。
「一人相手にこの人数で武器まで使うか、立派な根性じゃのう」
「うちのもんが世話になったみたいだな」
「こんなあがお前らのリーダーか」
「世話役やってんだよ。おとなしく土下座でもして謝ればよし。
さもなくば……」
「射出式のスタンガンまで持ち出すか。そうじゃったら……」
「降参するか？」
ワシは、それには返事せず世話役を名乗ったあんちゃんに殴りかかった。
「何ぃ」
あんちゃんはスタンガンを撃ってくるが、その程度の修羅場なら経験済みじゃ。
引き金を引いた瞬間横っ飛びにかわせばあたらんことはしっとる。
そして、あんちゃんを全力で殴り飛ばす。
「なにしやがる」
「それはこっちの台詞じゃ」
あとは乱戦。こっちは素手で殴るし、むこうは武器で殴ろうとする。
普通に戦えりゃともかく、こっちは自転車を盗まれんよう守らにゃならん。
壊されても事じゃ。その分殴る方がおろそかになる。
普通にケンカするんなら、細い路地にでも逃げ込んで
一人ずつ相手にするんが有利じゃろうが、その手が使えん。
まともに鉄パイプで殴られた。
意識が一瞬飛ぶ。
そこをフルボッコに殴られる。
こいつらワシを殺す気か。
そう思うと新しい力が湧いてくる。
「何やってる、警邏隊だ」
真っ昼間の町中でこんなケンカすりゃ誰かが通報して警邏隊を呼ぶわな。
不良どもは全速力で逃げ出す。
警邏隊はそれを追って行く。
さて、こっちは仕事の続きじゃ。
「君、どこへ行くつもりかね」
「どこへって、ワシはまだ仕事がありますから」
「君とあいつらとで殴り合いをやってたんだろう。
事情を聞かせてもらうからね。警防署へ来てもらうよ」
「選択の余地なしですか」
「あるわけないだろう」
「殴りかかってきたのは向こうですよ」
「そこら辺も含めて事情を聞く」
「分かりました。自転車は……」
「それは置いておきなさい」
「それは困ります。前とられかけたことがあるんで」
「そうか、けど、その怪我で自転車にのってもらっちゃ困るよ。
自転車は運ぶから、そこのパトカーに乗って」
「はあ……」
警防署で調書をとられるのは仕方ないが、社長さんが来たのには困った。
「社長さん」
「ケンカはするなと言ったはずだぞ。何やってる」
「なにって、自転車泥棒から自転車を守ってました」
「あのな、自転車はいいからケンカするなって前に言ったよな」
「そうでしたっけ」
「そうだったんだよ。ったく、それに魔力込めて人を殴るな。あれは過剰防衛だ」
「けど、あの人数が相手だと、そうでもせんとやられます」
「そもそもケンカするなっていっただろ」
「それは分かってますけど……」
「……はあ……悪いが、もうこれ以上お前をおいとくわけにはいかん。
仕事は辞めてもらう」
「それは困ります。そしたらワシは住むところが無くなります」
「院に帰れ。それじゃどこの仕事も勤まらんだろう」
「それは自転車泥棒に……」
「いいからもうお前は首だ、今日までの給料と、お前の荷物は持ってきた」
「社長さん」
「なんだ」
「今までお世話になりました」
「ああ、院にかえってすこし頭を冷やせよ」
「はあ……」
給料といってもそんなに多くはない、住み込みだから宿代と食費は払わないかん。
「はあ……」
次の仕事をさがさなならんな。
出来れば住み込みで働けるところ。
給料はそんな贅沢は言わん。
院で暮らすことを思えば、衣食住あって給料がもらえればどこでもいい。
「ナカジマジム、か……」
バイト募集の張り紙がしてある。
年齢不問委細面談らしい。
まあ、話を聞くだけ聞いてもいいじゃろ。
「すいません、バイト募集の張り紙を見てきたんですが」
「おう、バイトの……て、どうしたんだその怪我は、病院に行ったのか？」
「この程度の怪我、２，3日すれば治ります」
「治りますじゃねーよ。バイトの募集より先に、まずは治療だ」
「けど、さっき首になったばっかりで、保険がききません」
「治療費の話は後回し、とりあえず病院に行くぞ」
「はあ……」
強引に病院に連れて行かれた。
ワシが話しかけたのは、ノーヴェ・ナカジマさん。
若いけど、ナカジマジムの会長をやっとるそうじゃ。
病院に行くまでの間に、仕事の内容は聞いた。
ジムの掃除と受付をやってくれればいいらしい。
それぐらいならワシでも出来る。
「こりゃひどく殴られてるね」
「まあ、鉄パイプや木刀で殴られましたから」
「良く生きてたね。防具もなしで」
「はあ……」
話をごまかす。
とはいえ、精密検査の結果は良好で、薬をつけとけば
治るそうじゃ。
「さてと、アルバイトの話だったかな」
「はい、出来れば住み込みで働きたいんですが」
「それはかまわないよ。食と住は提供できる。給料はそんなに出せないけどさ」
「それはかまわんです。とりあえず衣食住そろえば贅沢は言いません」
「そっか。ところで、その怪我はケンカしたんだって？」
「ええ、そうです」
「なんでまた」
「自転車強盗に絡まれました」
「そっか。けど、そんな怪我するんだったら、自転車をくれてやった方が安くつくだろう」
「それはいけません。あの自転車は自分のじゃなくて、会社の備品ですから」
「それでもケンカするよりましだ」
「そんなものですかね」
「そんなもんだ」
再びワシはナカジマジムに帰ってきた。
「この写真は？」
「ああ、うちのジムの所属選手だよ……っと、噂をすればだ」
「こんにちは、ノーヴェさん」
「こんにちは〜」
「ノーヴェさんこんにちは」
「あの、ノーヴェさん、こちらの方は？」
「ああ、紹介するよ。今日からうちのバイトにったフーカ・レヴィントン」
「フーカです、よろしくお願いします」
「私は、エミー・シュミットと申します、これからよろしくお願いします。フーカさん」
「私はリオ・ウェズレー、よろしく、フーカさん」
「私は、コロナ・ティミルです。よろしくお願いします、フーカさん」
「こちらこそよろしく」
「ノーヴェさん、今日はヴィヴィオさんたちがこちらに見えるそうです」
「そういや今日は日曜日か。フーカ、今日は怪我もしてるし
仕事はいいや。とりあえずうちのジムの見学をしていけ」
「はい」
「おまえらはとりあえず、体を温めるところからな」
「はいっ！」
ワシは、ノーヴェ会長の案内でジムの中を見学させてもらった。
「うちは一般の会員さんもいるし、試合に出る選手の育成もしてる。
育成してる選手は、みんな15歳以下なんだけど」
「そうなんですか。今の子達は？」
「あいつらがうちの育成選手だよ。
一階は見ての通り、普通のジムで、一般の人が健康作りのためにやってくるのが主かな。
で、こっちが選手用の練習場な」
「本格的ですね」
「そりゃそうさ、アンダー１５のランカー選手のための練習場だから、それ相応の設備はある」
「ランカーですか、すごいですね」
「こんにちは、ノーヴェさん」
「おお、アインハルト来たか」
「こんにちは、アインハルトさん」
「こちらの方は？」
「フーカ・レヴィントン、今日からここのアルバイトをやることになった」
「そうですか、よろしくお願いします」
「よろしく」
ランカー、か。
あいつとどっちが強いんだろうな。
あいつは……。
「ノーヴェさん、アップが終わりましたわ」
「よーし、じゃあ基本の型から入ろうか。
ヴィヴィオ達が来たら、スパーリングな」
「はいっ」
しばらく、ワシは小学生の練習をみとった。
ケンカじゃない戦い、か。
まあワシには関係の無いことじゃ。
「フーカさん、せっかくですから、体を動かしませんか？」
「いや、ワシはただのアルバイトじゃし……」
「アルバイトでも、ここで何をしているか知るのは大切なことですよ」
「そうかもしれんけど、道具を使わせてもらうのも悪いし」
「ミット打ちでもやってみますか？ 普通にミットを殴るだけのことですけど」
「まあ、それぐらいなら」
ワシはアインハルトさんに連れられてリングに上がった。
ミット打ちって、要はミットを殴ればいいんじゃろ。
殴るだけならワシにでも出来る。
「力一杯殴っていいですからね」
「分かった」
振りかぶって力一杯ミットをぶん殴る。
「なんか気持ちいいですね、これ」
「……フーカさん、あなた、格闘に興味はありませんか？」
「格闘は好きじゃないです」
「またどうして？」
「幼なじみの親友が格闘をやるようになって、変わりました」
「どういうことなんです？」
「話せば長いですが、かまわんですか？」
「ええ、いいですよ」
「リンネっちゅう子がいました。ワシと同い年で、おんなじ孤児院におったんです。
あの頃のリンネは、泣き虫で、でも心が優しい子でした。
けど、金持ちの養女にもらわれていって、あいつは変わりました。
嫌な目をするようになったんです。弱いものを見下す、嫌な目を……」
「それが格闘のせいだと思ってるんですか？」
「わからんです、けど……」
「……けど？」
「いや、わからんです」
「けど、あなたは才能があります。あの一撃で分かりました。
鍛えればきっと……」
「けど、ワシは生活のために働かなきゃならんのです。
格闘なんてやってる暇は……」
「それを決めるのは、雇い主のアタシだ。
アインハルトが才能あるっていうんなら、選手として育成するのにやぶさかじゃない。
それに、今の一撃はアタシから見ても十分威力はあった」
「ありがとうございます」
「こんにちは、ノーヴェお姉ちゃん」
「こんにちは、ノーヴェさん」
「こんにちは」
「よう、ヴィヴィオ、冬美、月光」
「こんにちは」
「あれ？ ノーヴェお姉ちゃん、この人は誰？」
「こっちは今日からうちのジムでアルバイトをする、フーカ・レヴィントンだ」
「フーカです、よろしくお願いします」
「よろしく、フーカお姉ちゃん」
「私は川崎冬美、川崎流の師範代やってる」
「私は中島月光です、でも、ノーヴェさんとは親戚でもなんでもありません」
「よろしく、冬美さん、アカリさん」
「さてと、とりあえず、フーカ、どの程度お前が強いのか見せてもらおうかな。
ヴィヴィオ、フーカとスパーリングやってくれ」
「えー、私が？ ノーヴェお姉ちゃん、それならエミーちゃん達の方が適任じゃないの？」
「お前がいいんだよ。ちょっと訳ありでな」
「わけって？」
「それは後で話す、とりあえず準備しろ」
「了解、ライチェントゥークス、魔法使用許可を」
『分かりました、我が主』
「フーカさんも、これをつけて下さい」
「なんですか？ これは」
「これは簡単に言えば防具の一種です。
痛みは通りますが、怪我はしません」
「分かりました」
「ヴィヴィオはアタシの指示通りにやってくれ」
「うん、いいよ」
「フーカは思いっきりヴィヴィオに当たって」
「本当に思い切りやっていいんですか？」
「ああ、いい、ヴィヴィオは十分強い」
「じゃあ、遠慮無く」
「ヴィヴィオ、最初は攻撃を全部ガードしろ」
「うん、分かったノーヴェお姉ちゃん」
殴り合いなら多少は自信がある。
それに、相手は子供じゃ。本気で殴って大丈夫じゃろか。
「手を抜いちゃだめだよ。本気で殴らないと」
軽くガードされた？
「ああ、フーカ、本気で弱点せめて殴っていいからな。
デバイス持ってるから怪我はしない。
それに、そうでないとお前の実力が見えない」
「ノーヴェさんがそう言うなら」
なら本気で殴るまでじゃ、
怪我はしないが痛いじゃろう。
けど、それも自己責任じゃろ。
「確かに威力はあるね、けど、大ぶりにすぎるよ。
これじゃ格闘家相手には当たらないって」
本気で弱点を狙ってるつもりなのに全部ガードされる？
なんでじゃ。この子、何者じゃ。
「ヴィヴィオ、こんどはかわして反撃」
「了解。ノーヴェお姉ちゃん」
かわして？
「だから、フーカお姉ちゃん隙が大きいって。
それに、狙いが単調だからすぐ読まれるよ」
こっちのパンチはかすりもしないのに、ヴィヴィオさんのパンチは
こっちを確実に捕らえる。なんじゃこれは……。
「ヴィヴィオ、フィニッシュブロー」
ヴィヴィオさんが構える、どこへ……な、まともにあごに入った。
『K.O.』
意識を持って行かれる。こりゃ鉄パイプで殴られるより効くわ。
しばらくして、リング外でワシは気が付いた。
「大丈夫ですか、フーカさん」
「普通に痛いですね」
「ええ、そうですね。でも、今ので自分の実力がどの程度かは分かったと思います」
「箸にも棒にもかからんですね。弱いつもりはなかったんですが」
「相手はU-15のランク1位に勝ったことがあります。
今のフーカさんで勝てるようなら、苦労はしません」
「U-15のランク1位に勝ったって……」
「そう、リンネに勝った事があるってことだ」
「ノーヴェさん」
「アインハルト、お前はどう思う？」
「……多少修正すれば、今のヴィヴィオさん相手なら、一撃入れることも不可能じゃないと思います。
勝てはしないでしょうが」
「そうか。じゃあ、アインハルト、教えてやってくれ」
「はい、ノーヴェさん」
「一撃入れるって？」
「作戦会議はこっちでやりましょう」
そう言うと、アインハルトさんはワシを1階に連れて行った。
「ヴィヴィオさんの取り柄は、優れた動体視力と相手の動きを分析する頭脳にあります。
それに、相手の攻撃を恐れない勇気を持ってます。
天性のカウンターヒッターと言って良いでしょう。
けど、そんなヴィヴィオさんにも弱点はあります」
「どんな？」
「格闘に専念していないので、攻撃が軽いことと、それを補うために
フィニッシュブローの時に必要以上に大ぶりになることです。
そこをつければ、フーカさんが一撃入れるチャンスがあります」
「さっき手も足も出なかったんですが」
「そこは今から修正しましょう。それに……」
それから1時間、ワシはみっちりアインハルトさんにトレーニングを受けた。
「お待たせしました」
「ヴィヴィオ、もう一度スパーリングだ。
こんどはアインハルトがフーカに指示するから
ヴィヴィオは思うとおりにやってくれ」
「うん、ノーヴェお姉ちゃん。行くよフーカお姉ちゃん」
そう言うと、ヴィヴィオさんはまっすぐ突っ込んでくる。
こちらは、アインハルトさんに言われたとおり
ガードを固める。
「ガードを下げないで」
顔面にくる攻撃は全部がちがちにガードする。
ボディを打たれる分はひたすら我慢。
そうすれば、チャンスが訪れるってアインハルトさんは言っていた。
軽いはずのヴィヴィオさんのパンチが体に響く。
これで軽いんだったら、重いパンチってどんなのなんだ？
ヴィヴィオさんがフィニッシュブローを打とうと、振りかぶる。
「今です！」
アインハルトさんの声に合わせてこっちから反撃に出る。
鋭く、短いパンチを顔面めがけて連打する。
「あ、もう修正したんだ、すごーい」
全部ヴィヴィオさんにパンチはガードされる。
大振りじゃないはずなのに、ヴィヴィオさんにはパンチが見えているようだ。
けど、それはアインハルトさんの計算通り。
「うん、威力は落ちてるけど、このほうがいいよ絶対。
けど、ヴィヴィオもいつまでも防戦じゃないからね」
ヴィヴィオさんが反撃に出ようとするとき、その瞬間が最大の好機って
アインハルトさんは言ってた。
練習時間の大半は、この短いパンチの練習じゃない。
この一撃のために練習をした。
「覇王・断空拳！」
打てたかどうか、ワシにはわからんかった。
なぜなら、ヴィヴィオさんの攻撃がきれいにワシに入って
ワシは意識を飛ばされたからじゃ。
後から聞けば、ヴィヴィオさんは場外へ飛んでいったらしい。
一撃入れられるという、アインハルトさんの言葉は間違ってなかったんじゃ。
こうして、ワシはナカジマジムのアルバイトをしながら
格闘選手を目指す事になった。
そんなワシの新しい生活は、次の話になる。