ここは、弁慶達が通う高校が契約している警備会社。
最近は物騒だというので、高校の方で、生徒会とは無関係に契約している。

 

だがまさか、その警備会社が、巴御前達に乗っ取られているせいで
生徒会が常に出し抜かれていたとは、お釈迦様でもなければわからなかっただろう。

 

「それで、巴よ、次の作戦はどうなる？」
「もっちろん☆毒をくらわば皿までよ。予定通り、全力で聖杯を頂くわ」
「いただくはいいが、それは向こうの予測通りだろう。勝算あるのか。
　切り札はまだ残っているが、それが通用する相手か？」
「通用させるわ。そのために、二人も犠牲を払ったんですもの」
「…そうであったな、四天王の二人を墓地に葬って呼び出した我等の切り札。
　倶利伽羅峠の牛よりは頼りになるであろう」
「もっちろんですわ。では、早速参りましょう」

 

神機で、片道特攻、目指すはもちろん、みあのいる購買部だ。

 

牽制に来たBSEと、九羅香達の部隊には、毎度というか、予定通りというか
おなじみというか、神機の妖力で呼び出された鬼門の大軍に、警備会社の警備員をぶつけて足止めする。

 

そして、校内パトロール中の３人の前に現れたのは…

 

「…弁慶はどこだ？」
「…はぁ…能登先生、ばればれな展開で聞くまでもないでしょうけど。
　平能登守教経っていう落ちじゃないでしょうね」
「よくわかったな。…もう一度聞くが、弁慶はどこだ」
「ここにはいないわよ」
「ふむ、ではとりあえずおまえ達で体をほぐしておくとしよう」
「！…やすやすとやられるつもり、ないわよっ！」

 

つまり、これが、彼らが用意した切り札というわけだ。
あまりに直球すぎる切り札であるが、弁慶の薙刀の力を得た弁慶でもない限り
対抗出来ない豪傑であることは、間違いない。

 

ともかく、戦いは、今始まったばかりだ。