そういうわけで、ここは流れる温泉である。
わき出す熱湯が川の水と合わさって、ちょうどいい湯加減になっている。
「この温泉は水温45℃の炭酸泉。
効能としては打ち身切り傷などに……」
「京介、何やってる」
晶がつっこみを入れるのも無理はない。
京介は、なぜか看板を持って温泉レポーターのまねごとをやっているのだから。
「温泉といったらこれはお約束です」
きっぱりと言い切る京介であった
一方のBSEはというと……
「コオル殿、日本の温泉には温泉タッキューなる競技があるでござる。
誰でも簡単に出来る競技でゴザルから一緒にやろうではゴザらぬか。」
「水球の一種みたいな競技なんだね。けど、流れる温泉でやるものなのかな」
ノープロブレム、という風にBSEは指を振ってみせる。
「O.K.じゃあ僕のサーブから……」
「んなわけあるかぁ！」
ざばぁ。
二人には、卯月の盛大な湯のつっこみが入ったのであった。
さて、勇姫と一緒に湯に入った九羅香達はといえば、ある意味お約束の中のお約束イベントが待ち受けていた。
「ちょっ玲奈ちゃん……胸を…揉んじゃ」
そしてその隣には九羅香も楓に胸を揉まれる
「どうした弁慶？顔赤くなって？」
「先輩は平気なんですか？」
「俺は何も聞こえない……そう自己暗示してるだけだ」
「あのう〜せっかくだから泳ぎませんか〜泳げる温泉なんですよ〜」
ここで、空気を読まずに結が弁慶と無月の前に登場する。
そう、ここは水着で入る混浴の温泉、しかも川である。
流されたらどうする？ということは考えてはならないのであった。