さて、ここは生徒会室。

ここでは、アースラ組と、生徒会組とで、作戦のすりあわせというなのお茶会が開かれていた。

B.S.Eが、亭主として、千利休のコスプレで、生徒会室に作った茶室セットで茶を点てている。

どこで知識を仕入れたのか茶道の動作は完璧である。

 

「結構なお点前ですね、B.S.E様」

 

紅葉にほめられて、B.S.Eもうれしそうだ。

だが、普通、お茶会で抹茶ラテなどたてるものだろうか？

 

「ささ、リンディ殿お茶を点てたでゴザル、砂糖、クリームはこちらでゴザルよ。

　･･･おや、クロノ殿は砂糖はいらないでゴザルか？」

「この世界では、ここまで甘いものを飲むものなのか」

「この時代の茶道では、そうなってるようですね」

 

いや、それも間違った知識です観月ちゃん……

 

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とまあ、そんなこんなでアースラ組と生徒会組もうちとけあいながら、修吾の提案を

取り入れることで基本的な防御計画は成立した。

 

作戦　魔力無効結界による魔法攻撃無効

 

「AMFと、封印結界を張ることで魔法を封じる、リンディ提督のデスとネーションシールドと

　ユーノの封印結界をみあが支援するんやから、そう簡単にはやぶれへんやろ、とくに

　結界外からの攻撃にはほとんど無敵や」

「けど、結界の中に入られると、無敵とばかりも言っていられない。特に物理攻撃に対しては

　AMFは無力と言っていい」

「そうなったら、私たちの出番だよ」

「我々も戦場をくぐってきた身、覚悟は出来ている」

「ま、あたしは術士だから、結界維持担当だけどね」

「廉也、戦いは任せましたよ」

「お任せください、観月さま」

「そういえば、アースラの武装戦闘隊はどうなるんだ？」

「このAMF下だと、A級以下の魔力値なら完全に無力化されてしまう。つまり

　彼らもAMF発生の手伝いに回るっていうことになるんだ。

　だから、実質、問題になるのはフェイトだけだとおもう」

「それなら人数で楽勝だな」

「そうともいってられないのよね。AMFは割り算じゃなくて引き算だから

　それでも生身の人間が挑むには、無理があると思うわ」

「もし、戦いになったら、なのはしかまともには戦えないかもしれない」

「……うん、わかった」

「じゃ、俺たちはどうすりゃいいんだ」

「プレシアが、フェイトだけをつっこませてくるとは限らないからね。

　AMFぐらいは、相手も想定してるだろうし」

「雑魚を片付けりゃいいってことだろ、了解だぜ」

「雑魚といえども油断するなよ、弁慶」

「わかってるって」

 

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作戦が決まった翌日、それは唐突に訪れた。

巨大な流星群が弁慶達の通う高校へ向けて落下してくる。

 

「なんだ！　流星群なんて聞いてないぞ」

「隕石で攻撃？」

「いやちがう、軟着陸している……あれは、傀儡兵」

「傀儡兵？」

「AMF展開、封印結界発動、各班は直ちに状況報告」

 

そう、プレシアは、傀儡兵を無差別に送り込むことで、ジュエルシードを奪う戦術をとってきたのだった

これでは、高校に通う生徒が危ない。アースラ組の武装兵は、傀儡兵から生徒を避難誘導するので

手一杯になる。傀儡兵と戦うのは、生徒会組……つまり、弁慶達と……。

 

「ほーほっほっほっほ。こんなおもちゃで私たちを倒そうなどとは片腹痛いですわ」

「アレク、無駄口叩いてる暇があったらがらくた叩く」

「ふむ、ゲリラ的進入によって一般人を盾に使う戦術ですか、合理的ではありますね」

「卑怯者のやりかたでもあるがな」

 

学校の教師や生徒をやっている、バローと魔族三人集のみなさんである。

ちなみに、召喚少女たちは、コオルがマグストラタム学園に通っているので、一般人として

避難の最中だ。

 

「けど、まだ切り札のフェイトが現れてない……彼女は一体どこに？」

 

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その頃、フェイトは、無月と対峙していた。

 

「よう……また会ったな」

「……そうだね。なんで丸腰でわざわざ私の前に現れる」

「話しをするのにそんな物必要無いだろ？」

「管理局から頼まれてきたの」

「何度も言うが俺はあの連中とはどうも気が合わん。

　立ち話も何だしコイツでも食って話の続きをするか？」

 

　と購買部で買ったパンを渡す

「……毒でも入ってないか？」

 

「信用せんのだな、ほら、半分俺が食ってみせるよ」

「購買部の主はかつて行列が出来る程の料理の腕を持っていてな良く新作の料理とかパンが出回ってるんだよ」

 

フェイトは、黙々とパンを食う。

 

「俺の後輩にも料理の腕が凄い者も居てな……何気の学園に通う者スペックは高いのさ」

 

「話し合いといっても、特に話し合うこともない。管理局はジュエルシードを渡す気はないし

　母さんはジュエルシードを必要としている。それ以上でも、それ以下でもない」

「フェイトちゃん、なんでフェイトちゃんのお母さんがジュエルシードをほしがってるか

　どうして知らないの？」

「なのは……それは……」

「どうして、フェイトちゃんは、お母さんに聞いたことがないの？

　お母さんはどうしてフェイトちゃんに教えてくれたことないの？

　ねえ、どうして？」

「……たぶん、それは知る必要がないことだから」

「……知る必要がないことって、きっと、知ったら後悔するようなことだから、だよね」

「……知らない。母さんのすることに、間違いなんて、きっとない」

「だけど、フェイトちゃんのお母さんは、リンディさんたちを、もうちょっとで殺すところだったんだよっ！」

「そんなはずは……母さんはそんなことはしないっ！」

 

フェイトは、その場を逃げるようにして去った。

言い忘れていたが、ジュエルシードはなのはとクロノが半分ずつもっている。

つまり、なのはを倒しても半分、クロノを倒しても半分が手にはいるわけだ。

なのはからにげれば、なのはの半分はあきらめざるをえないが、残りの半分、クロノが

持ってる分は手にはいるわけだが……残念なことに、フェイトとクロノでは、受けてきた

実戦訓練の量と質が全然違っていたのである。

 

フェイトは、部屋をくぐった瞬間にバインドされてしまった。

 

フェイト捕獲は、一応成功したのである。