僕は、マグストラタム学園に通う特待生だ。
召喚学科に通ってるにもかかわらず、特殊触媒依存で
知的召喚獣しか呼び出せない準おちこぼれだ。
召喚学科に通ってるにもかかわらず、特殊触媒依存で
知的召喚獣しか呼び出せない準おちこぼれだ。
そんな僕であるにもかかわらず、なぜか王国軍の副官
ヒルデガードさんのご指名で、軍に動員の話があるらしい。
ビルギエッタ先生が押さえてくれているけど、どうなることやら。
ヒルデガードさんのご指名で、軍に動員の話があるらしい。
ビルギエッタ先生が押さえてくれているけど、どうなることやら。
まどか：マスター。そんな心配より、目先の勉強です。
マキ：動員待機が終わったら、追試が目白押しですね。
卯月：今から準備しておかないと、とても残り日数じゃ単位が揃わないよ。
晶：そうね。追試が予定通りに来るのに比べて、むしろ卒業は難しくなっているわ。
結：執行猶予だと思いましょう、マスター。
マスター：執行猶予だろうとなんだろうとかまわないよ。とにかく、僕は僕に出来ることをするだけさ。
まどか：はい。では、実践的な召喚術以外の試験準備ですね。
マスター：そうだねまどか。
マキ：動員解除後に、すべての時間を追試に回せるようにするべきですね、マスター。
卯月：そうそう。じゃ、ボクが課題集を持ってきてあげるね。
マスター：ありがとう卯月。
晶：さて、では、私はお昼の準備でもしてくるわ。
結：お茶でも煎れますね、マスター。
まどか：マスターでしたら、ペーパーテストの方は、楽勝ですよね。
マスター：楽勝ってほどじゃないよ。
マキ：調子に乗っていると、上手の手から水ですね。
卯月：なに、ジョーズの手から水って？
マスター：上手の手から水が漏れる、の略だよ。猿も木から落ちるとか、弘法も筆の誤り、と同じ意味。
マキ：無理にぼけなくていいですよ卯月。
マキ：動員待機が終わったら、追試が目白押しですね。
卯月：今から準備しておかないと、とても残り日数じゃ単位が揃わないよ。
晶：そうね。追試が予定通りに来るのに比べて、むしろ卒業は難しくなっているわ。
結：執行猶予だと思いましょう、マスター。
マスター：執行猶予だろうとなんだろうとかまわないよ。とにかく、僕は僕に出来ることをするだけさ。
まどか：はい。では、実践的な召喚術以外の試験準備ですね。
マスター：そうだねまどか。
マキ：動員解除後に、すべての時間を追試に回せるようにするべきですね、マスター。
卯月：そうそう。じゃ、ボクが課題集を持ってきてあげるね。
マスター：ありがとう卯月。
晶：さて、では、私はお昼の準備でもしてくるわ。
結：お茶でも煎れますね、マスター。
まどか：マスターでしたら、ペーパーテストの方は、楽勝ですよね。
マスター：楽勝ってほどじゃないよ。
マキ：調子に乗っていると、上手の手から水ですね。
卯月：なに、ジョーズの手から水って？
マスター：上手の手から水が漏れる、の略だよ。猿も木から落ちるとか、弘法も筆の誤り、と同じ意味。
マキ：無理にぼけなくていいですよ卯月。
ぴぽぴぽぴぽーん
マスター：あ、この呼び鈴の鳴らし方は…
まどか：間違いなくアスレイさんですね。今行きます。
マスター：ありがとうまどか。
まどか：間違いなくアスレイさんですね。今行きます。
マスター：ありがとうまどか。
あれ、最近アスレイが来ることもなかったのに、一体何があったんだろう？
またビルギエッタ先生からの呼び出しなのかな。
もしかして、単位が全然足りてないから、僕だけ特別に追試をするなんて話じゃないだろうか。
またビルギエッタ先生からの呼び出しなのかな。
もしかして、単位が全然足りてないから、僕だけ特別に追試をするなんて話じゃないだろうか。
アスレイ：なにやってるのあんたたち。そんなのんびりしてていいわけ。
マスター：のんびりなんてしてないよ。こっちは落第回避のための勉強で忙しいんだ。
卯月：そうよ。どっかの優等生と違って、動員待機に備えてられるほど、マスターは成績よくないもいん。
マスター：のんびりなんてしてないよ。こっちは落第回避のための勉強で忙しいんだ。
卯月：そうよ。どっかの優等生と違って、動員待機に備えてられるほど、マスターは成績よくないもいん。
マスター：いや、本人を目の前にして、そうあけすけに言わなくても…
アスレイ：動員待機を無視して試験勉強できる図太い神経の方が異常よ。
まどか：まあまあ二人とも。それで、アスレイさん、今日はどういうご用件でしょう。
マキ：今日は学校がお休みでしたよね。何かあるんですか。
アスレイ：あるわよ。ビルギエッタ先生から、あんたをつれて学校に来いって言われたの。
晶：素朴な疑問だけど。
アスレイ：あんた、どっから現れたのよ。
晶：ここはマスターの家です。召喚獣がいても、おかしくないでしょう。
結：姉さん落ちついてください。はい、冷たい紅茶でもどうぞ。
アスレイ：紅茶は熱い方が好みよ。
結：では、冷たい緑茶でもどうぞ。
アスレイ：あんたら、私に喧嘩を売ってるの。
まどか：まあまあアスレイさんも晶も結も落ちついて。ここは、アスレイさんの話を聞きましょう。
アスレイ：とにかく、学校に来ればわかるわよ。全員急ぎなさい。
マスター：そういえばアスレイ。アスレイは制服みたいだけど、もしかして今まで学校にいたの？
アスレイ：そうよ。ずっと学校で待機中。
マスター：大変だね。
アスレイ：先生のご指名でね。動員待機だから連絡要員に選ばれたのよ。
マスター：へえ、さすがは主席。重要な仕事を任されてるんだ。
卯月：連絡要員ってそんなすごい仕事なの？
マスター：最重要任務だよ。伝令がたどり着くかどうかで、戦の勝敗が決するぐらい。
結：ですが、動員待機といっても、街の様子は全然変わりませんよ。
マスター：そりゃ、今はね。だけど、いつ魔族軍の攻撃があるかわからないし
まどか：もし攻撃があったら、攻撃の中を、通知のために回るのはアスレイさんのような方なんですね。
マスター：そういうこと。
アスレイ：無駄話が過ぎるわよ。さあ、先生が待ってるわ。
マスター：あ、ごめんアスレイ。今準備していくよ。
結：そんなに急がなくても、お茶を飲んでる時間ぐらいはありますよ。
晶：結、言いたくないけど、そのお茶、準備にどれくらいかかるの？
結：３０分もあればできあがります。
アスレイ：遅すぎるっ！
卯月：そんなに急がなくても、学校は逃げないよ。
アスレイ：学校は逃げなくても、先生は待ってるんです。
マスター：そうだね。…て、だから着替えるって言ってるんだけど。
まどか：ええ、そうですね。私たちは着替え終わってますからマスターはご自由に。
マスター：・・・アスレイ、いってやって。
アスレイ：え？何を？
マスター：・・・・・・・ごめん、みんな表で待ってて、すぐ着替え終わるから。
結：はい。ではマスターの支度が終わるまでみなさん、お茶会にいたしましょう。
卯月：そうだね。それがいいよ。
晶：急いでいるなら学校に行ってから着替えればよろしいでしょう。
まどか：ええ、では、マスター、ごゆっくり。
マキ：マスター。私が着替えを手伝いましょう。あまり先生を待たせても悪いでしょう。
マスター：１０分もあれば着替え終わるってば。
まどか：ですがマスター。やはり、身だしなみは重要です。
マスター：それなら、着替え終わってから見てくれればいいから。とにかく今は出てって。
アスレイ：逃げようとしても無駄ですからね。
マスター：そういう意味じゃなくて…
アスレイ：動員待機を無視して試験勉強できる図太い神経の方が異常よ。
まどか：まあまあ二人とも。それで、アスレイさん、今日はどういうご用件でしょう。
マキ：今日は学校がお休みでしたよね。何かあるんですか。
アスレイ：あるわよ。ビルギエッタ先生から、あんたをつれて学校に来いって言われたの。
晶：素朴な疑問だけど。
アスレイ：あんた、どっから現れたのよ。
晶：ここはマスターの家です。召喚獣がいても、おかしくないでしょう。
結：姉さん落ちついてください。はい、冷たい紅茶でもどうぞ。
アスレイ：紅茶は熱い方が好みよ。
結：では、冷たい緑茶でもどうぞ。
アスレイ：あんたら、私に喧嘩を売ってるの。
まどか：まあまあアスレイさんも晶も結も落ちついて。ここは、アスレイさんの話を聞きましょう。
アスレイ：とにかく、学校に来ればわかるわよ。全員急ぎなさい。
マスター：そういえばアスレイ。アスレイは制服みたいだけど、もしかして今まで学校にいたの？
アスレイ：そうよ。ずっと学校で待機中。
マスター：大変だね。
アスレイ：先生のご指名でね。動員待機だから連絡要員に選ばれたのよ。
マスター：へえ、さすがは主席。重要な仕事を任されてるんだ。
卯月：連絡要員ってそんなすごい仕事なの？
マスター：最重要任務だよ。伝令がたどり着くかどうかで、戦の勝敗が決するぐらい。
結：ですが、動員待機といっても、街の様子は全然変わりませんよ。
マスター：そりゃ、今はね。だけど、いつ魔族軍の攻撃があるかわからないし
まどか：もし攻撃があったら、攻撃の中を、通知のために回るのはアスレイさんのような方なんですね。
マスター：そういうこと。
アスレイ：無駄話が過ぎるわよ。さあ、先生が待ってるわ。
マスター：あ、ごめんアスレイ。今準備していくよ。
結：そんなに急がなくても、お茶を飲んでる時間ぐらいはありますよ。
晶：結、言いたくないけど、そのお茶、準備にどれくらいかかるの？
結：３０分もあればできあがります。
アスレイ：遅すぎるっ！
卯月：そんなに急がなくても、学校は逃げないよ。
アスレイ：学校は逃げなくても、先生は待ってるんです。
マスター：そうだね。…て、だから着替えるって言ってるんだけど。
まどか：ええ、そうですね。私たちは着替え終わってますからマスターはご自由に。
マスター：・・・アスレイ、いってやって。
アスレイ：え？何を？
マスター：・・・・・・・ごめん、みんな表で待ってて、すぐ着替え終わるから。
結：はい。ではマスターの支度が終わるまでみなさん、お茶会にいたしましょう。
卯月：そうだね。それがいいよ。
晶：急いでいるなら学校に行ってから着替えればよろしいでしょう。
まどか：ええ、では、マスター、ごゆっくり。
マキ：マスター。私が着替えを手伝いましょう。あまり先生を待たせても悪いでしょう。
マスター：１０分もあれば着替え終わるってば。
まどか：ですがマスター。やはり、身だしなみは重要です。
マスター：それなら、着替え終わってから見てくれればいいから。とにかく今は出てって。
アスレイ：逃げようとしても無駄ですからね。
マスター：そういう意味じゃなくて…
あーつかれた。何か物事が始まる前につかれた。
と、みんなが部屋の外にいるうちにさっと着替えなきゃ。
先生が呼び出すぐらいだから、何か大変な事になってるはずなんだ。
と、みんなが部屋の外にいるうちにさっと着替えなきゃ。
先生が呼び出すぐらいだから、何か大変な事になってるはずなんだ。
というわけで、僕は約束通り１０分以内に着替え終わり
まどか達のおもちゃにされながら身だしなみを整え、学校へ全力疾走で向かった。
全力疾走したら、服を整えていても、完全に乱れてるだろう、なんて言わないで。
まどか達のおもちゃにされながら身だしなみを整え、学校へ全力疾走で向かった。
全力疾走したら、服を整えていても、完全に乱れてるだろう、なんて言わないで。
まどか：マスター、時間通りに到着ですね。
マスター：時間通り、っていうこともないよ。予定通りの時間ではあるけど。
アスレイ：廊下は走らない。
卯月：なんでこっちを見ていうんだよっ
アスレイ：一番走りそうな人を見ただけです。
マキ：正しい判断ですね。
晶：みんな、マスターと一緒に行くんです。
結：呼ばれているのは、マスターです。
マスター：そうなんだよね。一体何の用事なんだろう？
卯月：やっぱり追試なんだよ、きっと。
マスター：あー、やっぱりそうなんだろうなあ。
アスレイ：そんなつまらないことで呼んだりしないわ。
マスター：つまらないって・・・こっちにとっては一生の大事なんだよ。
アスレイ：その、試験まで、生き残っていたらの話ね。
マスター：…生き残っていたら？
マスター：時間通り、っていうこともないよ。予定通りの時間ではあるけど。
アスレイ：廊下は走らない。
卯月：なんでこっちを見ていうんだよっ
アスレイ：一番走りそうな人を見ただけです。
マキ：正しい判断ですね。
晶：みんな、マスターと一緒に行くんです。
結：呼ばれているのは、マスターです。
マスター：そうなんだよね。一体何の用事なんだろう？
卯月：やっぱり追試なんだよ、きっと。
マスター：あー、やっぱりそうなんだろうなあ。
アスレイ：そんなつまらないことで呼んだりしないわ。
マスター：つまらないって・・・こっちにとっては一生の大事なんだよ。
アスレイ：その、試験まで、生き残っていたらの話ね。
マスター：…生き残っていたら？
そんな会話をしているうちに、僕らはビルギエッタ先生の教室までたどり着いた。
憶測はここまでだ。ちょっと緊張しながら、僕は先生の教室に入る。
憶測はここまでだ。ちょっと緊張しながら、僕は先生の教室に入る。
マスター：遅くなりましたビルギエッタ先生。一体なんのお話でしょう。
ヒルダ：またお会いしましたね、少年。
ルシード：やっと、役者が揃ったわね。
ティセ：ご主人さまぁ。これから演劇でもするんですかぁ。
ルシード：しないわよ。
ティセ：ならどうして役者さんを揃えたんですかぁ。
ルシード：ああもう。必要な人材が揃ったって意味よ。
ティセ：でしたらぁ。ブルーフェザーのみんなのほうがいいですぅ。
ルシード：…いろいろと、大人の事情があるのよティセ。
ティセ：大人の事情ですかぁ。ティセよくわからないですぅ。
レッジ：遅かったな。
アスレイ：いろいろと手間取らされたのよ。
ヒルダ：こほん。…ビルギエッタ教官。話をしてもらえないかしら。
先生：わかったわ。ヒルダ…もとい、ヒルデガード副官。
ヒルダ：またお会いしましたね、少年。
ルシード：やっと、役者が揃ったわね。
ティセ：ご主人さまぁ。これから演劇でもするんですかぁ。
ルシード：しないわよ。
ティセ：ならどうして役者さんを揃えたんですかぁ。
ルシード：ああもう。必要な人材が揃ったって意味よ。
ティセ：でしたらぁ。ブルーフェザーのみんなのほうがいいですぅ。
ルシード：…いろいろと、大人の事情があるのよティセ。
ティセ：大人の事情ですかぁ。ティセよくわからないですぅ。
レッジ：遅かったな。
アスレイ：いろいろと手間取らされたのよ。
ヒルダ：こほん。…ビルギエッタ教官。話をしてもらえないかしら。
先生：わかったわ。ヒルダ…もとい、ヒルデガード副官。
先生が、改まった表情で僕らの方を見つめる。
こんな真剣な表情の先生なんて僕の記憶にはない。
一体、これから、何が始まるんだろう。
こんな真剣な表情の先生なんて僕の記憶にはない。
一体、これから、何が始まるんだろう。
先生：王国軍の情報部が、魔族軍の大規模な移動を確認しました。
アスレイ：それで、待機態勢が強化されたんですね。
先生：そうよ。アスレイ。そして、王国軍対魔族戦争司令官の命令により…
アスレイ：それで、待機態勢が強化されたんですね。
先生：そうよ。アスレイ。そして、王国軍対魔族戦争司令官の命令により…
先生は、ここで、すこし言いよどんだ。何か、自分で乗り気でないことを
言おうとしている雰囲気がある。が、意を決してはっきりと言った。
言おうとしている雰囲気がある。が、意を決してはっきりと言った。
先生：…アスレイ、レッジ、それから特殊召喚師一名とその召喚獣が緊急動員されます。
マスター：その緊急動員される召喚獣と特殊召喚師って、僕らのことなんですか？
先生：その通りです。直ちに全員、ルシード・アトレーの指揮下に入りなさい。私からは以上です。
レッジ：また一緒になったな。
アスレイ：わかりました。…覚悟は、出来てます。
マスター：ええと…それで、僕らは一体なにをすればいいんですか？
ルシード：何をするかは、軍事機密。出来れば何もしたくはないわ。
ヒルダ：ふふっ。あいかわらずね、ルシード室長。
ルシード：あたしはもう室長じゃないわよ。王国軍の厄介者ルシードちゃん。
ティセ：でもぉ。ティセのご主人様ですぅ。
ルシード：ああ、それもあるわね。そっちはちゃんとやるわ。
ヒルダ：必要事項はすでにルシード隊長に伝えてありますから、すべてルシード隊長の言うとおりにね。
アスレイ：はい、ヒルダ副官。
レッジ：心得ました。ヒルダ副官殿。
マスター：え、ええと…わかりました、ヒルデガードさん。
ヒルダ：ええ、お願いね。…これで、司令もきっと肩の荷を降ろしてくださるわ。
先生：私は頭痛の種がひとつ増えたわ。
ヒルダ：ふふ。…ルシードは信頼できるわ。きっと、無事にみんな帰ってくる。
先生：…きっと、たぶん、…戦争に絶対はないのよ。
ヒルダ：ええ、その通り。…でも、それは人生何事も同じではないかしら？
先生：そうかもね…。ヒルダ！来るわ！
ヒルダ：来るわって…なにが？
アスレイ：学園の待機教官が全力で魔法防壁を発動？一体…
マスター：その緊急動員される召喚獣と特殊召喚師って、僕らのことなんですか？
先生：その通りです。直ちに全員、ルシード・アトレーの指揮下に入りなさい。私からは以上です。
レッジ：また一緒になったな。
アスレイ：わかりました。…覚悟は、出来てます。
マスター：ええと…それで、僕らは一体なにをすればいいんですか？
ルシード：何をするかは、軍事機密。出来れば何もしたくはないわ。
ヒルダ：ふふっ。あいかわらずね、ルシード室長。
ルシード：あたしはもう室長じゃないわよ。王国軍の厄介者ルシードちゃん。
ティセ：でもぉ。ティセのご主人様ですぅ。
ルシード：ああ、それもあるわね。そっちはちゃんとやるわ。
ヒルダ：必要事項はすでにルシード隊長に伝えてありますから、すべてルシード隊長の言うとおりにね。
アスレイ：はい、ヒルダ副官。
レッジ：心得ました。ヒルダ副官殿。
マスター：え、ええと…わかりました、ヒルデガードさん。
ヒルダ：ええ、お願いね。…これで、司令もきっと肩の荷を降ろしてくださるわ。
先生：私は頭痛の種がひとつ増えたわ。
ヒルダ：ふふ。…ルシードは信頼できるわ。きっと、無事にみんな帰ってくる。
先生：…きっと、たぶん、…戦争に絶対はないのよ。
ヒルダ：ええ、その通り。…でも、それは人生何事も同じではないかしら？
先生：そうかもね…。ヒルダ！来るわ！
ヒルダ：来るわって…なにが？
アスレイ：学園の待機教官が全力で魔法防壁を発動？一体…
アスレイの言おうとしたことは、すぐに爆音となって答えが返ってきた。
ヒルダ：この音…この魔力…間違いない。
先生：魔族軍の総攻撃！
ヒルダ：もう一刻の猶予もない。ルシード、直ちに出撃を。
ルシード：あーあ、まるで出来損ないのＳＳみたいな展開ね。
ヒルダ：ぼやいていてもしかたないわ。あなたが頼りなのよ。
ルシード：はいはい。ま、やれるだけのことはやりますよ。あたしも、軍神なんてごめんですからね。
ティセ：ご主人さまぁ。軍神ってなんですかぁ。
ルシード：軍人の死んだ英雄よ。死ななきゃなれないものよ。
ティセ：はうぅ…ティセまだ死にたくないですぅ。
ルシード：大丈夫。…私が、死なせないわ。
先生：魔族軍の総攻撃！
ヒルダ：もう一刻の猶予もない。ルシード、直ちに出撃を。
ルシード：あーあ、まるで出来損ないのＳＳみたいな展開ね。
ヒルダ：ぼやいていてもしかたないわ。あなたが頼りなのよ。
ルシード：はいはい。ま、やれるだけのことはやりますよ。あたしも、軍神なんてごめんですからね。
ティセ：ご主人さまぁ。軍神ってなんですかぁ。
ルシード：軍人の死んだ英雄よ。死ななきゃなれないものよ。
ティセ：はうぅ…ティセまだ死にたくないですぅ。
ルシード：大丈夫。…私が、死なせないわ。
再び大音響が鳴り響く。
先生：大規模な魔法弾を打ち込んできてるみたいね。
ヒルダ：想定の範囲内よ。これぐらいの攻撃なら耐えられるだけの準備はしてあるわ。
先生：それもまた、向こうの想定の範囲内、でしょう。
ヒルダ：ええ、たぶんね。…向こうの想定外の作戦は、これからよ。
先生：……………ヒルダ。くれぐれも、この子達のこと…よろしく、頼むわ。
ヒルダ：…よろしく頼むなら、ルシード隊長に。
ルシード：本当に頼みたいのはあたしですよ、ヒルダ副官。ビルギエッタ教官が何を教えて来たか。
あたしは、それを信じるしか、ないですからね。
ヒルダ：想定の範囲内よ。これぐらいの攻撃なら耐えられるだけの準備はしてあるわ。
先生：それもまた、向こうの想定の範囲内、でしょう。
ヒルダ：ええ、たぶんね。…向こうの想定外の作戦は、これからよ。
先生：……………ヒルダ。くれぐれも、この子達のこと…よろしく、頼むわ。
ヒルダ：…よろしく頼むなら、ルシード隊長に。
ルシード：本当に頼みたいのはあたしですよ、ヒルダ副官。ビルギエッタ教官が何を教えて来たか。
あたしは、それを信じるしか、ないですからね。
あのルシード先生も、真剣なまなざしに変わっている。
どうやら、今回、王国軍も本当に危ない戦いになる、そんな雰囲気が伝わってくる。
どうやら、今回、王国軍も本当に危ない戦いになる、そんな雰囲気が伝わってくる。
まどか：マスター。マスターは、安心してください。
卯月：そうだよ。何があっても、ボクらがついてるからね。
マキ：…私たちがここにいるのは、こういう時のためです。
晶：マスター。上の人間が悲観主義にとりつかれちゃ、だめよ。
結：そうですマスター。私達がマスターを信じるように、マスターも私たちを信じてください。
卯月：そうだよ。何があっても、ボクらがついてるからね。
マキ：…私たちがここにいるのは、こういう時のためです。
晶：マスター。上の人間が悲観主義にとりつかれちゃ、だめよ。
結：そうですマスター。私達がマスターを信じるように、マスターも私たちを信じてください。
…
マスター：ありがとう、みんな。…僕らは、いつでも、ひとつだ。
召喚少女：うん、いつでもひとつ！
召喚少女：うん、いつでもひとつ！
ルシード：準備は、いいようね。さあ、アスレイ、レッジ、あなたたちも準備はいい？
アスレイ：私はいつでも準備完了です。
レッジ：おう！俺もいつでも行けるぜ！
ティセ：あわわ…ご主人さまぁ。ティセ、緊張してきましたぁ。
ルシード：ん、ティセが正常な反応よ。適度な緊張は実力を引き出してくれるわ。
ヒルダ：ルシード、すぐにお願い。もう一刻の猶予もないの。
ルシード：わかってるわよ。…さあ、行きましょう！
全員：おう！
アスレイ：私はいつでも準備完了です。
レッジ：おう！俺もいつでも行けるぜ！
ティセ：あわわ…ご主人さまぁ。ティセ、緊張してきましたぁ。
ルシード：ん、ティセが正常な反応よ。適度な緊張は実力を引き出してくれるわ。
ヒルダ：ルシード、すぐにお願い。もう一刻の猶予もないの。
ルシード：わかってるわよ。…さあ、行きましょう！
全員：おう！
だけど、ここまで来たら、否応はない。
たとえこの先に何が待っているとしても、やるしか、ないんだ。
たとえこの先に何が待っているとしても、やるしか、ないんだ。