／＊アリサクエスト２　悪霊の神々＊／



　　　　　　　　　　　　　　　〜序章〜



　「よく来たアル、待ちかねたアルよ」

　「なんだいマーシャル、いかれた格好をして」

　「今回は国王と呼ぶアルよ

　　さっそくあるが、邪神教団をぶっ飛ばしてきてほしいアル」

　「で、なんでアタシがいくことになったんだい？」

　「設定が魔法の使えないキャラになってるからに決まってるアル」



　冒険にでますか？

　はい

→いいえ



　「ひどいアル・・・」

　「べたべたなネタを臆面もなくよくやるよ」



　冒険にでますか？

→はい

　いいえ



　「分かった分かった、行けばいいんだろ」

　「無事に帰ってくるアルよ

　　ここにある武器ならなにを持っていってもかまわないアル」

　「ここにある武器？」



　言うまでもなく、マーシャル作成の怪しげな武器がずらりと並んでいる

　どう考えても使う側にとってあぶなっかしい代物ばかりだ



　「・・・・じゃあ、アタシの鍛えたバスタードソードと

　　鎖かたぴらでももっていこうか」

　「ひどいアル・・・」



　しかし、今回はさっさと旅に出ることができたのであった



　そして、祈りと灯火の門にきて・・・



　「申し訳ありませんが、メンバーがそろっていなければ

　　街の外に出すわけには行きません」

　「はあ？メンバーって誰のことだ？」

　「もちろん、隊長の娘のトリーシャさんです」

　「そうかい、で、トリーシャはどこだい？」

　「トリーシャさんなら隊長の家におられるはずです」

　「そうかい、ありがと」



　エルは、さっそくフォスター家へと足を運んだ



　「こんにちは、トリーシャはいるかい？」

　「エルか、一足遅かった

　　トリーシャならさっきエルを迎えに行くと言って出かけたぞ」

　「あ、そ

　　じゃ、もう一回戻ってみるよ」



　かくして再びマーシャル武器店



　「おーい、マーシャル、トリーシャがこなかったかい」

　「だから今回は父上と呼ぶアル」

　（ばき）

　「ひどいアル、ちょっとしたお茶目アルよ」

　「冗談でも言ってはならないこともあるんだよ」

　「トリーシャなら、エルを追っかけてまた家に帰ったアル」

　「・・・はあ、まったく落ち着きのない娘だね・・・」



　原作がそうだったのだから仕方がない

　というわけで、エルは再びフォスター家へと移動するのであった



　「トリーシャは帰ってないかい？」

　「ああ、ちょうどタイミングが悪かった、またトリーシャは出かけた」

　「またマーシャルのところへいったのか？」

　「いや、マスクマンが出場するからとかいって、グラセオコロシアムへ

　　出かけていった」

　「トリーシャらしいね」



　なにはともあれ、グラセオコロシアムへと向かうエルであった



　「こんにちは、出場の登録ですか？」



　はい

→いいえ



　「そんな・・・・・ひどい・・・・」

　「またここでもやるのか？」

　「このシリーズのお約束です」

　「・・・・なんで、あたしがこんなことにつきあわなきゃならないんだい？」

　「主役だからいいじゃありませんか

　　私なんて万年脇役、名前すらないんですよ」

　「でも、『受付　嬢』なんて名前を付けられるぐらいなら、

　　名前はない方がいいんじゃないのかい？」

　「そんな・・・・ひどい・・・・」

　「まだ選択肢はでてないけど」



　出場しますか



→はい

　いいえ



　「なにが何でも出場しないと話が進まないみたいだな」

　「そのとおりで〜す☆」

　「まったく、頭痛くなってきたね」



　というわけで、エルは武闘会に参加することになったのである



　第一回戦：vsマーシャル



　「さあ、勝負するアル」

　”ヴァニシング・ノヴァ”

　「ま、魔法は卑怯アル・・・・・（ぱた）」

　「もう、いちいちつきあってられないからね」



　そりゃそうだろう

　以後現れる敵も手加減なしのエルの攻撃の前にばたばたと倒れていき

　あっさりと優勝を決めたのであった



　「もう終わりかい」

　「さあ、優勝したあなたには、エキシビジョンマッチの権利が与えられます」

　「なお、今回は強制的にエキシビジョンマッチがおこなわれま〜す」

　「それじゃ権利とはいわないだろ」

　「こほん、さて、今回のエキシビジョンマッチの対戦相手は・・・・

　　『トリーシャ・フォスター』」

　「・・・・・・あれ？なんでここにエルがいるの？」

　「それはこっちのセリフだ」

　「え？エルもどうしてここにいるか分からないの？」

　「・・・・・・・・・だから、なんでトリーシャがここにいるんだ？」

　「それなんだよそれ、聞いてよエル、ひどいんだよ

　　マスクマン様が出場するっていうから、観戦に来たのに

　　無理矢理出場させられたんだからっ」

　「で、勝ち抜いてここまで来たのか？」

　「ううん、せっかくだから闘技場の見学をしていただけ」

　「で、試合はもう始まってるのか？」

　「は〜い（はあと）もうはじまってま〜す☆」

　「そうかい、じゃあ」



　”クロノス・ハート＋連撃×３”



　要するに連撃９連発である、これではトリーシャはたまらない



　「ひ、卑怯だよぉ・・・・（ぱた）」

　「やれやれ・・・やっと片が付いた」



　こうして、エルはトリーシャを仲間にすることに成功した

　そして、再び祈りと灯火の門の前に来たエル一行を迎えたクラウスは・・・



　「申し訳ありませんが、メンバーがそろっていなければ

　　街の外に出すわけには行きません」

　「はあ？メンバーって誰のことだ？

　　トリーシャはつれてきたよ」

　「もちろん、まりあさんです」

　「まりあぁ？」

　「そんな・・・・・ひどい・・・・・」



　まりあを探しに行きますか？



　はい

→いいえ



　「ぜったいに、まりあだけはいやだ！」

　「そんな・・・・ひどい・・・・・・」



　まりあを探しに行きますか？



　はい

→いいえ



　「そんな・・・ひどいよ、まりあをのけ者にするなんてっ」

　「もしかして、いままでのはクラウスじゃなくてトリーシャのセリフだったのか？」

　「うん、そうだよ」

　「分かったよ、つれていけばいいんだろ、つれていけば」

　「まりあさんなら、自宅におられるはずです」

　「そうかい、ありがと」



　こうして、エル一行はまりあを仲間にするためにショート邸へと向かったのであった



　「こ・・・これはひどい・・・」

　「なにがあったんだろう」



　だが、ショート邸は、エル達がたどり着いたときには

　すでに半壊状態になっていたのであった



「もしかして、邪神教団っていうのはマーシャルの戯言じゃなかったのか？」

「え？おとうさんも言ってたよ、邪神教団が暴れ回って困ってるって」

「とりあえず、中に入ってみるか」



　中に入ったエル達を出迎えたのは、この屋敷の主にしてまりあの父親

　モーリス・ショートであった



　「おやおや、よくお越しになりました」

　「それより、この有様はいったい？まさか邪神教団におそわれたんじゃ・・」

　「いやいや、お恥ずかしい所をお見せいたしましたな

　　面目ないことながら、ちょっとけさ親子喧嘩がありまして」

　「親子喧嘩で屋敷が半壊か」

　「おお、まりあ・・お父さんが悪かったから早く戻ってきておくれ・・」

　「で、まりあは今どこにいるんだい？」

　「・・・おお、まりあ・・・・早く戻ってきておくれ・・・」

　「たぶん、情報はこれで終わりだよ」

　「そうみたいだな」



　こうして、エル一行はなんの手がかりもなしに

　まりあを探すためにエンフィールド中を

　駆けめぐることになったのであった



　だが、手がかりなしに見つけだすことができるほどＲＰＧは甘くない

　あたり一円回っても徒労に終わっただけ、太陽はすでに西に傾いている



　「ごらん、あの夕日をっ」

　「それはもういいって・・・

　　・・・それにしても、全然手がかりがないな」

　「そうだね・・」

　「こういうときは、現場に戻るか」



　というわけで、ここはショート邸

　いつの間にか屋敷は元通りに修理されている



　「おお勇者達よ、まりあは見つかりましたかな？」

　「全然だめだったね、それよりいつの間に屋敷を修理したんだ？」

　「なに、ちょっと魔法ギルドと科学研究所と自警団と

　　ジョートショップの助けを借りまして、なんとか夕暮れまでには修理できました」

　「・・・もしかして、マーシャルの店やさくら亭が一週間で直るのも・・」

　「街の美化に努めるのは私のつとめです」

　「で、最初から聞いてみたいんだけど・・いったいなんでまりあと喧嘩したんだ？」

　「おお・・まりあ・・・お父さんが悪かったから早く戻っておいで・・・」

　「だから、なんでまりあと喧嘩したのかってきいているんだ！」

　「おお・・まりあ・・・お父さんが悪かったから早く戻っておいで・・・」

　「・・・・このゲームはこればっかりだね」

　「こういうときこそボクの出番っ”トリーシャ☆チョップ”」

（とすっ）

　「というわけでしてな、まりあは家出してしまったのです」

　「・・・途中をはしょるんじゃない！」

　「いいじゃない、話が早く済んで」

　「だからといって、まりあがどこにいるか全然分からないだろ」

　「ううん、もうボクはもうわかっちゃた」

　「で、どこなんだ、それは？」

　「・・・・・・・・・・ごめん、謎解きはエルの仕事なんだ、このゲーム」

　「・・・・・・・都合のいいときだけあたしの仕事なんだな・・・」



　ま、もう一度エンフィールド中を駆けめぐって情報集めに走るエル一行

　その甲斐あって、邪神教団の呪いを受けていた

　まりあを元に戻すことができたのであった



　「やれやれ、これだから身の程知らずのお嬢さんってのは困るんだ」

　「なによ☆ちょっと人助けをしたからとおもって威張るんだから」

　「なんだと、そもそもまりあが家出なんてしなければ

　　ここまで話がややこしくならずに済んだんだ」

　「なによぉ☆エルがさっさとこないからまりあがこんな目にあったんじゃない

　　お父さんがまりあを冒険に出さないなんて言うから喧嘩になったんだから☆」

　「・・・・・ま、まあ二人とも、喧嘩はこのくらいにして、ね」

　「トリーシャ・・・言いたいことはそれだけか」

　「う〜、まりあが邪神教団相手に苦労しているときに遊んでたなんて・・・

　　必ず殺すと書いて、必殺・・」

（ばきっ）

　「なにすんのよ、筋肉エルフ」

　「そんなことやっている暇はないんだ！」

　「ぶう☆さいて〜」



”やかましぃ、今何時だと思ってやがるっ！”



　という外野の声に負けて、３人はさくら亭に宿泊することになったのであった



　で、翌日、祈りと灯火の門



　「なかまがそろいましたね、ではいってらっしゃい」

　「ああ、邪神教団をやっつければいいんだろ」

　「まりあに任せてっ☆」

　「じゃ、いってくるね」



　こうして、エンフィールドに平和が戻った

　旅に出た３人の冒険は、また別の物語である



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おしまい



　「「「どういういみよっ」」」